あらすじ

「エリエス、今日で終わりだ。店にもボクの家にも……もう来なくていい」 「え……えっと? ガスノトノン、どういうこと? 明日は国王陛下主催の晩餐会よ? 仕込みだってまだ……え?」 「仕込み? はっ、笑わせるな。君がちまちまと野菜のクズを煮込んだり、肉を一日中叩いたりしている貧乏くさい作業のことだろ?はは!」 「これからはケリヌがボクのパートナーだ。君のような地味で華もない女は、ボクの芸術的な料理には相応しくない」 「でも、ガスノトノン! 奇跡のコンソメも至高のデミグラスも、私が調合していたのよ! 貴方はその仕上げをしていただけじゃないっ!?」 前世洋食屋の娘として育ち、徹底的に叩き込まれた出汁と下処理の技術。転生して得たスキル味覚と食材鑑定。 料理が評価されていたのは、裏で何時間もかけて作ったベースの出汁があったから。 彼は鍋に入れて温め、皿に盛っていただけなのによくも言えたものだ。 「おい黙れ! あれは!ボ、ク、の、レシピだ! 君はただの助手だろ! ……ああ、そうそう。君が書き溜めていたレシピノートは没収させてもらうよ。店の財産だからね」 「なっ……あれは私の……私の!」 「ちっ!さっさと消えろ! 二度とボクの前に顔を見せるな!」 裏口の重い扉がバン! と閉ざされた雨が降りしきる路地裏。放り出された荷物を抱きしめながら、呆然とした。何が起こったのかうまく組み立てられなくて。 許さない。技術を盗みんで捨てたことを後悔させる。

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小説を読もう2026/05/09
  • 現在の作品君の料理は家庭的で貧乏くさいと三ツ星シェフの恋人に裏切られ捨てられましたが秘伝のソースを作っていたの私だって忘れてませんか?晩餐会という舞台から転げ落ちるのはあなたです