あらすじ
目が覚めると、そこは猛吹雪に閉ざされた超巨大な機械の館の「最下層(スラム)」だった。
魔法も特別なチート能力も与えられなかった青年ハル。
彼の手元にあるのは、現代日本の「当たり前の生活知識」と、ポケットに入っていた「十徳ナイフ」だけ。
凍死寸前の過酷な環境を生き抜くため、ハルは己の知識を駆使して『便利屋』を始める。
「お湯が出ない? なら配管のエア抜きですね」
「魔導回路のショート? バイパスを作って直結しましょう」
周囲が魔法に頼りきりで放置されていた物理的なトラブルを、現代のDIY技術で次々と解決! いつしかハルは、スラムの人々から一目置かれる存在になっていく。
そんなある日、ハルは路地裏のゴミ山で、自分をガラクタだと思い込む無感情な少女・クゥを拾う。
「……なにも、ないよ」
「なら、俺が温かいご飯と居場所を作ってやる」
凍えきった最底辺の世界で、凄腕の便利屋ハルと、彼に拾われて心を取り戻していく少女クゥの、温かくて爽快な成り上がり劇が幕を開ける!
【登場人物】
◆ハル
現代日本からやってきた青年。魔法は使えないが、電気や配管などの「現代知識」と手先の器用さを武器に、スラムの壊れた設備を次々と修理していく凄腕の便利屋。
◆クゥ
ゴミ山でハルに拾われた少女。水色の髪と瞳を持つ。過酷な環境で心を閉ざし、自分を「空っぽのガラクタ」だと思い込んでいたが、ハルと温かいご飯を食べるうちに少しずつ心を開いていく。