あらすじ
アステリア王国、グレイスタイン辺境伯騎士団に所属する小隊長ベリル・ガストには『不戦の外套』*という不名誉な二つ名がある。戦場を逃げ回る臆病者——それが世間の評価だった。不名誉な二つ名があった。
「必ず生きて帰り、家族を養うこと」
15歳で家督を継ぎ、半生を母と弟妹のために捧げてきたベリルにとって、名誉など不要だった。
15年の月日が流れ、うだつの上がらぬまま隠遁を望む彼だったが、時代は皮肉にも「死なない男」を歴史の表舞台へと引きずり出していく。
家族を想う「臆病者」が、やがて国を救う「英雄」へと変わる逆転の英雄譚。