あらすじ
「……ミレイお嬢様には、魔力がございません」
その宣告をきっかけに、侯爵令嬢ミレイの日常は一変した。
家族からは見放され、使用人たちの態度も一変。
広い屋敷の一室へ閉じ込められ、半ば軟禁のような生活を送ることになる。
だが、当の本人は意外にも気楽だった。
なぜなら彼女には、前世の記憶があったから。
しかも、その中身は、ごく普通の会社員だった男。
貴族らしい振る舞いにも馴染めず、“魔力こそすべて”という価値観にも窮屈さを感じていたミレイは、見放されたことを前向きに受け入れられた。
そんなある日。暇潰しに始めた筋トレによって、ミレイは自身の異常な才能に気付く。
華奢な少女の身体とは思えないほどの怪力に、人間離れした身体能力。
どうやら彼女は、“魔力を持たない代わり”に、とんでもない力を手にしていたらしい。
そして、自由のない屋敷で生きることに限界を感じたミレイは、英雄譚で読んだ【冒険者】という生き方に憧れを抱く。
「——よし、家出しよう」
これは、“魔力なし”と疎まれた少女が、規格外のフィジカルを武器に冒険者として生きていく話。