あらすじ
「効率が悪い。人の心がない」――そう罵られ、最大ギルドを追放された白銀の騎士エステラ。
満身創痍の彼女が路地裏で辿り着いたのは、ふわりと紅茶の香りが漂う小さなギルド『紅茶の家(メゾン・ド・テ)』だった。
そこにいたのは、一日中ソファでクッキーを齧っている、自称「無能」のぐうたら顧問・ミレヤ。
だが、エステラを追ってきた精鋭部隊が店を襲った瞬間、世界は一変する。
「暴れちゃ、ダメだよー」
詠唱も、術式も、予備動作すらない。
ミレヤが指先を動かしただけで、最強のはずの魔導兵たちは存在ごと「奈落」へと消し飛ばされた。
彼女の正体は、かつて世界の災厄をその身に封印し、人々の期待に疲れ果てて引退した伝説の『銀の魔女』。
彼女が一度でも「負の感情」を抱けば、封印が暴走し世界は滅びる。
居場所を得た不器用な騎士は、世界を救うためではなく、一人の脆い魔女の「平穏」を守るために、過保護な最強の盾となることを誓う。
これは、最強すぎて隠居した魔女と、不器用すぎて追放された騎士が、最高の一杯を飲むために世界を蹂躙する物語。