あらすじ

舞台は架空の中華王朝・凰国(おうこく)。十六歳の朱玲花(シュ・リンファ)は、後宮に仕える最下層の雑役女だ。顔の右半分は醜くただれており、それを隠すように、蓮の花が描かれた白い仮面をいつも身につけている。 しかしそのただれは、本物ではない。 かつて名家・白家の令嬢だった玲花は、薬師の叔父から学んだ薬学の知識と、叔父が外国から持ち帰った特殊化粧の技術を使い、自らの顔をただれているように見せた。令嬢としての生き方に嫌気が差し、その身分を自分の手で捨てるために。 後宮に売られたのは、まったくの偶然だった。叔父の薬を届けに行った帰り道、近道をしたせいで後宮の勧誘役の目に留まってしまったのだ。 「目立ちたくないんですけど」 そうつぶやきながらも、今日も玲花は仮面の下で眉をひそめる。なぜなら、また死体が見つかったから。 毒の見分け方なら得意です。嘘をついている人間の見分け方も。ただしそれは、口に出しません。——仮面の下に秘密を持つ醜女の、静かな謎解き録。

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小説を読もう2026/05/08
  • 現在の作品仮面の醜女は謎が好き ~後宮に売られた元令嬢の薬師録~