あらすじ
市役所で働く四十二歳の独身男性・三崎恒一は、ただ毎日を繰り返すだけの無気力な人生を送っていた。
ある雨の夜、交通事故に遭いそうになった少年を助けた直後、彼のスマホに奇妙な通知が届く。
――【人生ポイントを獲得しました】
優しさや思いやり、人とのつながりによって増減する“人生ポイント”。
さらに画面には、恒一の「人生の残り期限」があと一年であることまで表示されていた。
半信半疑のまま、恒一は日常の中でポイントを増やしていく。
同僚の悩みを聞き、困っている人を助け、少しずつ誰かと向き合うようになる中で、彼はこれまで見過ごしてきた“人との温かさ”に気づき始める。
そんなある日、恒一は一人暮らしの老女・春江と出会う。
「人に優しくした分は、ちゃんと残るのよ」
そう語る春江との交流は、孤独だった恒一の人生を大きく変えていく。
しかし、春江は病に倒れ、やがて別れの時が訪れる。
どれだけポイントを貯めても、大切な人を失う悲しみだけは数字に変えられなかった。
それでも恒一は知る。
人生で本当に大切なのは、“どれだけ持っているか”ではなく、“誰と笑い合えたか”なのだと――。
笑えて、泣けて、心が温かくなる。
「人生の価値」を問いかける感動のヒューマンドラマ。