あらすじ

「この世界はね。花が思っているよりも、ずっと、ずっと暗いの。ずっと暗くて、とっても深くて、『とっても怖いところ』なんだよ。花がそれを『まだ』知らないだけでね。私たちみたいな子供がなにも知らないままで、たとえば、そうだな。今のっているこの車の中からみんなにないしょで、こっそりと二人だけで外に遊びに出かけたら、あっという間に大きな渦に飲み込まれるみたいにして、真っ暗な闇の中に飲み込まれてしまうような、そんな怖い世界なんだよ」 くすくすと笑いながら夜は言った。 花と夜は同じ名門のお嬢様学校に通っているお嬢様で、年齢は二人とも十五歳だった。 二人とも真っ直ぐで長くて美しい黒髪をしていて、猫みたいな大きな瞳と、とても綺麗なお人形のような顔をしていた。 花と夜の二人の顔はよく似ていて、もしかしたら本当は二人は姉妹なんじゃないかとか、あるいは見つめ合っていると鏡を見ているみたいに思えることもあった。 背の高さや体の形もよく似ていた。 そんな似ている二人だけど、二人の雰囲気はまるで違っていた。 一言で言うと、『花は子供で、夜は大人だった』。

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小説を読もう2026/05/08
  • 現在の作品花の少女。お友達の夜とまだ花の知らないとっても怖い世界のこと。