あらすじ

「この世界はね。思っているよりも、ずっと、ずっと暗いの。ずっと暗くて、深くて、とっても、とっても怖いところなんだよ。花がそれを『まだ』知らないだけでね。私たちがなにも知らないままで、たとえば、そうだな。今のっている車の中から外にでたら、あっという間に渦に飲み込まれるみたいにして、真っ暗な闇の中に飲み込まれてしまうような、そんな怖い世界なんだよ」  くすくすと笑いながら夜は言った。  花と夜は同じ名門のお嬢様学校に通っているお嬢様で、年齢は二人とも十五歳だった。  二人とも真っ直ぐで長い美しい黒髪をしていて、猫みたいな大きな瞳と、とても綺麗なお人形のような顔をしていた。  二人の顔はよく似ていて、もしかしたら本当は二人は姉妹なんじゃないかとか、あるいは鏡を見ているみたいに思えることもあった。  そんな二人だけど、二人の雰囲気はまるで違っていた。  一言で言うと、『花は子供で、夜は大人だった』。

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カクヨム
カクヨム2026/05/07
  • 現在の作品花の少女。お友達の夜とまだ花の知らないとっても怖い世界のこと。