あらすじ
チャンネル登録者数300万人を誇る、日本最強のSランク探索者配信グループ『白銀の軌跡』。
その裏方として荷物持ちをさせられていたリュートの職業は、非戦闘職の【深淵翻訳家】だった。
「お前が裏でコソコソ魔物と交渉してるから、配信の『映え』が足りないんだよ! さっさと出ていけ!」
リーダーのアレスから理不尽なクビ宣告を受けたリュートは、あっさりとダンジョンを去る。
——しかし、見栄っ張りな彼らは全く気づいていなかった。
自分たちが「圧倒した」と豪語していたボスの大半は、リュートが裏で『彼らは無害なバカなので道を譲ってください』と頭を下げて回った結果に過ぎないということを。
リュートが去った直後、意気揚々と特級指定の未踏破領域(第100階層)に足を踏み入れた『白銀の軌跡』は、神話級ボスである魔神ザンデに一瞬で蹂躙される。
さらに、リュートがいなくなったことに激怒した魔神は、彼らの配信ドローンを乗っ取り、同接300万人の前でとんでもない宣言をしてしまう。
『画面の向こうの愚民ども、および探索者協会に告ぐ。直ちにリュート様を我が玉座へとお迎えせよ。もし彼に指一本でも触れた者がいれば、貴様らの街を灰燼に帰す』
かくして、日本最強のパーティーはカメラの前で大炎上&崩壊。
全世界のリスナーと日本政府は、魔神すら平伏させる『正体不明の絶対的強者・リュート』を血眼になって探し始める大パニックに陥った!
——一方その頃。
「なんか外が騒がしいな。ゲリラ豪雨でも来るのかな?」
当のリュート本人は、自分が世界を滅亡の危機に陥れているとも知らず、のんきにハローワークで次のバイトを探していたのだった。
これは、無自覚に世界を救っていた底辺職の青年が、過保護でヤンデレ気味な神話級ボスたちに溺愛されながら、勘違いとすれ違いの果てに人類の救世主へと祭り上げられていく、無双&痛快ざまぁコメディ!