あらすじ
侯爵令嬢セレナは、社交界で“氷の令嬢”と呼ばれている。
静かで、冷たく、感情を表に出さない――そう思われているが、
本当はただ不器用なだけだ。
そしてもうひとつ、誰にも言えない秘密がある。
それは、
月に一度だけ現れる不敗の剣闘士《レオス》の熱狂的な推しであること。
仮面の下の素顔も、素性も知らない。
ただ、彼の剣筋と、胸元に刻まれた青い紋章に心を奪われている。
一方で、婚約者である第二王子ヘリオスとは、
すれ違いばかり。
彼の柔らかな笑顔を見るたび、胸がざわつく理由も分からない。
そんなある日、王国で武術大会が開かれ、
優勝者には「望みを一つ叶える」権利が与えられるという。
そして――
闘技場に現れたのは、漆黒の剣闘士《レオス》。
月と太陽が交わる夜、
セレナは“推し”と“婚約者”の真実に触れることになる。