あらすじ

「クラウディア、ただ今をもって、キミとの婚約を破棄する!」 「――!」  国中の貴族が集う煌びやかな夜会の最中。  そこで公爵令嬢のクラウディアは、婚約者であり、この国の王太子でもあるアレッシオから、突如そう宣言された。  アレッシオには男爵令嬢のロレッタが、まるで恋人のようにしなだれかかっている。 「どういうことでしょうか殿下。わたくしと殿下の婚約は王家が決めた政略結婚。余程の理由がない限り、婚約を破棄するなど、いくら殿下でも許されることではございませんわよ」  だが、クラウディアは凛とした姿勢を一切崩すことなく、真っ直ぐな瞳でアレッシオを見据えるのだった――。 「くうぅぅぅ~~~~!! やっぱり悪役令嬢はドチャクソカッコイイですわぁ~~~~」  悪役令嬢小説のクライマックスとも言えるこの婚約破棄シーンは、何度読んでも胸がトキメキますわ!  ――わたくしが悪役令嬢小説にドハマりしてから早や一年。  この一年でわたくしが読んだ悪役令嬢小説は、優に百冊を超えます。  この、どんな時でも決して焦らず、凛とした姿勢を崩さない悪役令嬢に、今やわたくしは畏敬の念すら抱いております……。  いつかわたくしも、悪役令嬢になりたい――。  ――いや、なってみせる!  夢は願っているだけでは決して叶いませんわ!  そうと決まったら、即行動ですわッ! 「悪役令嬢に、わたくしはなりますわ!!!!」  声高に宣言したわたくしは自室を飛び出し、リビングに向かったのです――。

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カクヨム2026/05/07
  • 現在の作品悪役令嬢に憧れて