あらすじ
王城の夜会で、公爵令嬢レティシア・エルディアは、王太子ユリウスから婚約破棄を告げられる。
新たな妃候補は、帝国の血を引く宰相令嬢。
殿下は言った。帝国との融和こそ、小国アルヴェントを守る道だと。
だが、その婚約は、ただの恋愛でも政略でもなかった。
レティシアは王太子妃となるために、そして王家との古い盟約を守るために、自分の人生を差し出してきた。
その沈黙を「古い結びつき」として切り捨てられた瞬間、すべては終わる。
「では、我が家も黙っている理由を失いましたわね」
王太子は知らない。
王家は、忘れたふりをしている。
エルディア家が黙っていたからこそ、王冠は王冠でいられたことを。
レティシアは幼なじみの従者レオンを連れ、盟約の代金を取り立てに向かう。
国は焼かない。
滅ぼすのは、帝国の傘と、その下に積み上げられた嘘だけ。
関税、商会、港湾利権。
建国以来、伏せられてきた古い名。
これは、捨てられた令嬢が泣き寝入りする話ではない。
王冠の下に隠されたすべてを、取り立てる話である。
全6話完結。完結まで予約投稿済みです。