あらすじ
果てしなく続く砂漠のただ中に、異質なほど静謐な「白」を湛えたカフェがあった。
店主のウィルスは、人類を救う唯一の希望『命の聖水』を保護し、新たに精製するため、100年もの間、店を訪れる者たちの命を奪い続けてきた。
それが世界のためであり、自らの使命であると、彼は一度として疑わない。
傍らで、彼に殺された者たちの思念である少女・レイが、その「正義」を嘲笑い続けていても。
しかし、一人の女冒険者が遺した「エメラルドグリーンの魔鉱石」が、彼の完成された日常に、かすかな、けれど致命的な亀裂を生じさせる。
自分が信じてきたものは、自らの意志か、それとも。
――全て自分で選べていると、勘違いしているあなたへ。望むままの祝福を。