あらすじ
北海道警察本部。その重厚な扉の先に広がっていたのは、ベニヤ板と発泡スチロールで作られたチープな「ドラマセット」だった。
ここは『モブ・エキストラ派遣局』。あらゆる小説の世界に、背景としてキャラクターを派遣する、物語の歯車たちを支えるお役所だ。
元歌舞伎町No.1ホストの鈴木一郎は、ひょんなことからこの役所に就職する。しかし、彼に求められたのは、シャンパンコールを響かせる主役の座ではなく、「気配を消して風景になること」だった!
現代ラブコメの「カフェの客B」、復讐劇の「ゴミ溜めに転がる空き缶」、そしてホラー小説の「真っ先に死ぬキャンプ客」……。
ステルス性能カンストの鬼上司・佐藤課長にしごかれながら、鈴木は「究極のモブ」を目指して、今日も物語の裏側へとダイブする。