あらすじ

気づいたら異世界に転移していた元サラリーマン・神崎海斗、30代。 チートなし、コネなし。気の毒なことに、見た目だけは16歳の少年に若返っていた。 日雇いで食いつなぐ日々に、ようやく舞い込んだ定職の求人。 令嬢300名以上が通うエリート校「聖女院」の清掃スタッフ募集――。 清掃員なのに、なぜか面接がある。 清掃員なのに、なぜか学長室に通される。 清掃員なのに、なぜか生徒会長まで同席している。 そして告げられる、本当の任務。 「聖女院の生徒を一人、惚れさせてください。あなたは逆ハニトラ要員です」 断れば即解雇。期限は6ヶ月。魔導ルーレットで引き当てたターゲットの名前は「リリア」。 問題がひとつある。 カイトはこの世界に来たばかりで、「リリア」の顔も名前も一切知らない。 300人の中から「リリア」を探すところから始めなければならないのだ。 翌日、食堂でなんとなく空いていた席に座ったカイト。 なぜそこだけ誰も座っていないのか、知る由もない。 ――聖女院の生徒全員が、王女への敬意から空けている席だった。 そこへやってきた女の子に、カイトは思い切って打ち明けた。 「実は……リリアという子を惚れさせないといけなくて。力を貸してもらえませんか」 「……ふふ。いいよ、協力してあげる。わたしはリリィ。よろしくね」 親切な子と知り合えてよかった、とカイトは胸をなでおろした。 その子が「リリア」本人だとは、まったく気づかずに。 ――リリア・フォン・アーベントロートは、第一王女だ。 他者の感情を直感で読み取る【心読み】の異能を持ち、近づいてくる人間の打算や下心をすべて見抜いてきた。 だから誰も信用せず、完璧な仮面をかぶって生きてきた。 なのに、この清掃員だけが読めない。 打算がない。媚びがない。自分が王女だと知らないから、当然だけど。 ただ、まっすぐに、透き通るような誠実さだけが伝わってくる。 ハニトラをしかけているのはカイトのはずなのに。 どうして仮面が、崩れそうになるのだろう。 チートなし・常識なし・情報弱者の元社畜が、最強の王女をうっかり攻略しにいく。 王女は今日も全力で平静を装い、周囲は全力で見ている。

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カクヨム
カクヨム2026/05/06
  • 現在の作品真の任務は逆ハニトラでした。〜第一王女と知らずに逆ハニトラを仕掛けたら、俺のほうが陥落しそうです〜