あらすじ
恋人を殺された日から、音が消えた。
——それでも、もう一度吹きたいと思った。
サックス奏者・あさぎは、ストーカー被害によって大切な人を失い、
一度はステージから去った。しかし、もう一度吹きたいと思うようになり、少しずつサックスに触れ始めていた。
そんな彼女の前に現れたのは、数学講師の甲斐。
「その音、すごくかっこいいと思って。気づいたら、店に入っていました」
何気ない一言だった。
けれどそれは、あさぎの中で止まっていた時間を、わずかに動かし始める。
京都のジャズバーを舞台に交錯する、それぞれの想い。
失われた音は、もう一度——誰かに届くのか。
〜早乙女 甲斐の物語〜
登場人物
<Bar jazz club>
高橋 晃(45)クラブのマスター兼サックスの指導者
涼風 あさぎ(28)サックス奏者、Jazzシンガー
吉川 翔 (享年 22)あさぎの恋人、サックス奏者、作曲家
Justin (25)
<京都ゼミナール講師>
早乙女 甲斐(30)数学講師
吉住 拓哉(30)日本史、世界史講師
大田 祐樹(30)化学講師
<早乙女 家>
早乙女 健(55)甲斐の父
早乙女 祐介(35)甲斐の兄
<吉川 家>
吉川 美智子(56)翔の母
吉川 俊(35)翔の兄
<jazz 仲間>
Arex (45)Jazzシンガー、R&B、ソウル歌手としても活躍
松田 貴志 Jazzピアニスト、作曲家
<Barのマスター、バーテンダー>
西園寺
小森
猪俣
西山
柳井
<甲斐の友人>
橘 慶(30)