あらすじ
紗奈には、ずっと好きな人がいる。
高校一年の春に出会い、いつの間にか一番近い親友になった颯太。
くだらない話をして、放課後に並んで帰って、落ち込んだ時には電話をくれる。
紗奈にとって颯太は、誰よりも近くて、誰よりも遠い存在だった。
なぜなら颯太が紗奈に持ってくるのは、いつだって別の女の子との恋愛相談だったから。
彼女へのLINE。
誕生日プレゼント。
クリスマスのマフラー。
別れた後の弱音。
親友だから、笑って聞いた。
大事な人だから、応援した。
でも颯太の恋を応援するたび、紗奈は少しずつ失恋していた。
そんなある日、颯太がまた言う。
「紗奈、相談していい?」
その瞬間、紗奈は初めて、親友でいることに失敗する。
好きな人の恋愛相談係をやめた女の子が、自分の恋を取り戻すまでの、少し切なくて甘い青春恋愛。