あらすじ
写真科に通う陰気な男子大学生のルナは、才色兼備な画家・ソルヴェイと出会う。
社交的で明るく、人気者なソルヴェイ。
しかし彼女の絵から滲み出る違和感に、ルナは気がついていた。
「仲良くなりたい」と、執拗に声をかけてくるソルヴェイに対し、ルナは嫌悪感を覚える。
あるとき、ソルヴェイの絵に描かれているものを見て、ルナは戦慄した。
彼の住む部屋にそっくりだった。
ソルヴェイを問い詰めると、彼女は泣きながらルナの部屋にカメラを仕掛けていたことを自白する。
ルナの心に恐怖と、彼女を拒絶し続けた自分への罪悪感が芽生える。「自分のせいか?」
そして不用意に、ソルヴェイが用意した飲み物を口にしてしまう。
目が覚めると——
手足が縛られていた。
恐怖して逃げ出そうとするルナ。
彼を見下ろすソルヴェイの表情に、感情は宿っていない。
ただ静かで、純粋な問いが投げかけられた。
「どうして私が選んだのがあなたなのか、教えてくれないかしら?」
舞台はノルウェー、北極圏に位置する都市・トロムソ。
太陽の昇らない極夜の街で、ルナはアトリエに閉じ込められた。
しだいに明らかになるソルヴェイ自身の恐怖に、彼は静かに向き合う。
オーロラがゆらめく夜空の下。
浮かない顔のソルヴェイに、ルナは手を差し出した。
「踊ろう、ソルヴェイ」