あらすじ
「俺が求めているのは血の通った女だ。お前のような氷の人形と生涯を添い遂げる気はない。――お前との婚約は破棄する」
その言葉を、どれほど待ちわびていたことか。
アルジェント伯爵家の長女ネフェリアは、強引な指名により、王国第一王子ロイトンの婚約者にさせられた。
政治、魔術、剣術、すべてにおいて歴史に名を残すレベルの「天才」である彼は、自分になびかないネフェリアに対し、「強がっているだけだ」「俺を愛しているのに素直になれないのだ」と盛大な勘違いをしていた。
ついには彼女の嫉妬を煽るため、別の愛らしい男爵令嬢を侍らせて見せつける始末。
しかし、ネフェリアにとって王太子との日々は、ただひたすらに心を殺して耐え忍ぶ『ご奉公』でしかなかった。