あらすじ
かつて王立魔導艦隊を率い、伝説の英雄と謳われた「銀嶺の提督」アルフォンス。
その正体は、昭和の日本で厳格な軍人として生きた男の転生者だった。
引退し、隠居生活に入った彼は、異世界でもその頑固さと規律正しさを崩さない。
魔法具の使い方は分からないが、礼節と筋の通らぬことには誰よりも厳しい。
そんな「最強の困った親父」を陰で支えるのは、前世でも息子だった文官のカイル。
「父さん、ルル(根菜)は爆撃のようには煮ないでください」
「黙れ。軍の食事は迅速さが命だ。……だが、このスープ、塩が僅かに足りん」
これは、剣と魔法の世界の片隅で、地味だが凛として咲く「冬の星」という花のように、不器用な父と息子が美味しい食事を通して「家族」をやり直していく、心温まるホームドラマ・ファンタジー。