あらすじ

「芋女に王妃の座は似合わぬ」

王都の舞踏会でそう言い放たれ、婚約破棄された公爵令嬢シュガー・ビート。
北の領地は“芋とビール”が特産の寒冷地――王都の貴族にとっては、笑いものの土地だった。

けれど現実はもっと残酷。
砂糖は南国からの輸入品で超高額、蜂蜜も庶民には手が届かない。生乳は腐り、ふわふわの菓子も作れない。
王都で「スイーツの出せるカフェ」など成立しない――それが常識だった。

絶望して北へ戻った彼女が手にした武器は、転生者としての知識。
ジャガイモのでん粉と、ビール造りの麦芽から“黄金の蜜(水飴)”を生み出し、硬いパンしかない世界に甘味の光を灯していく。

しかし甘味が広がるほど、麦芽を巡る争いが起き、王都は税と命令で利権を奪いに来る。
「甘いもの」は、舌だけでなく、金と権力まで動かしてしまうのだ。

ならば――奪えない甘味へ。

寒さと乾燥に恵まれた北で、彼女は“白い根菜(てんさい)”に賭ける。
泥の汁から、灰と冷気で白い結晶を育て、ついに“北糖”を生み出す。

王妃にはならない。
王都の命令書にも屈しない。
北の冬と暮らしを守るため、甘味を「規格」にして支配する――

芋女と蔑まれた令嬢が、畑と手順で王都を黙らせる。
白い冬を、甘い国に変える、爽快“甘味革命”ざまぁ恋愛譚。

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アルファポリス
アルファポリス2026/05/06
  • 現在の作品婚約破棄された芋女ですが、芋の蜜から白い砂糖まで作って北を甘くします