あらすじ
川に流れて小船と一緒に乗ってやって来たのは——「桃」と「赤ん坊」。
けれど、その「昔話」は、よくある桃太郎の話とは全然違う。
男の子ではなく、女の子。
その赤ん坊の名は桃花(とうか)。
拾ったのは、齢百五十を超えてなお、衰えどころか更に絶好調で生きるおじいさんとおばあさん。
……実は、この二人はかつて、世に蔓延る鬼どもを何度も絶滅寸前まで追い詰めたことがある程の最強戦士であった。
この最強おじいさんとおばあさんの元で育った桃花の日々は、なぜか戦闘訓練とBBQに大宴会、そして爆発音でできていた。
剣術、弓術、体術、そして意味不明な人間大砲などなど。
気付けば、二人の持つ奥義まで会得していた彼女は、今日も元気にしごかれ、吹っ飛ばされながら過ごす。
だがある日、お花見BBQの最中に、何気なくこぼしたこの一言。
「鬼退治みたいなの?やってみよっかな。な〜んてね」
その軽口が、彼女の運命を大きく変える。
鬼、人間、英雄、そして神話や都市伝説、歴史上の人物までもが、激しく予想のつかない程に入り混じった世界。
そこには、誰も知らない“本当の物語”が隠されていた。
笑いあり、熱さあり、時々涙あり。
これは冗談半分の発言で、この世界の修羅場へ放り込まれた少女の、「出会い」と「成長」そして「交錯」の物語。