あらすじ
違法治癒で食いつないできた少女フィオナは、呪いを受けた重傷者を救った夜、自らも呪われた。
だが死ななかった代わりに、彼女の治癒は傷と呪いを自分へ吸い込み、黒い力へ変える異形のものへ変質する。
危険すぎるその力ゆえに送られた先は、国境最前線の使い捨て部隊・黒騎士団。しかも配属先は、アンデッドの死体処理と駆除を担う最底辺班《骨拾い》だった。
「どうせすぐ死ぬ補充品」と見下され、物資も寝床も発言権もない底辺現場。
それでもフィオナは嘆く前に、拾える資材、奪える情報、使える導線を数え始める。
呪いを喰うほど強くなる黒い治癒師は、最悪の掃除穴を踏み台に、戦果も自由も生存権も奪い返していく。
これは、見捨てる合理性があっても最後の一線だけは越えられない悪い女が、使い捨ての戦場で本物の主人公になっていく下剋上ダークファンタジー。