あらすじ

しまなみ海道の小さな運送会社「潮継ぎ当日便」の看板には、 こう書かれている。「今日でなければ意味がないものしか受けない」――。 東京で即配サービスの配車オペレーターをしていた相馬紬は、 二週間前にこの土地へ流れてきた。 朝の合奏に間に合わせる楽器の部品。 雨の朝に運ぶ濡らしてはならない試作品。 婚礼の支度室で母から娘へ渡される古い髪飾り。 欠航日の青い糸。 橋の風、渡しの昼休み、島の地理と人の癖。 毎回違う最短経路のなかで、紬は受託基準を自分の手で書き直していく。 やがて紬は、伯方島の先の橋筋にだけ 青鉛筆を引けない自分に気づく――。 瀬戸内の海風と、運ぶことの倫理。連作十話。

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小説を読もう2026/05/05
  • 現在の作品潮継ぎ当日便