あらすじ
傭兵の少年アレン・マクシールは、負け戦で逃げ込んだ森の中でキーステン・マルキスという貴族に出会う。
獣騎兵に襲われ死に瀕していたキーステンは、鏡の魔術(バンダースナッチ)を使い、アレンに自身を殺させて意思・知識を継承させようとした。
戦場から逃げたことで自己嫌悪に陥っていたアレンは、キーステンを受け入れて今までの自分を変えようとした。だが、彼を殺して継承できた知識は不十分だった。
「大国ギリムに対抗するため、魔術師を増やす。世襲により貴族・王族が独占する魔術を平民に開放し、世俗化する」
それがキーステンの大義だったが、彼がその過程で魔術を授けた七十二人は、身に着けた魔術で南方諸国中で悪行を成すばかり。治安と結束が悪化した南方諸国は逆に北方の大国ギリムへと靡き始めていた。
欠けた鏡の欠片と自身の変化を求め、アレンは南方諸国の一国、クオリア公国を足場に魔術師たちを狩り続ける。もう逃げなくてもいいだけの、絶対的な力を求めて――。