あらすじ
私立緑風学園。
のどかな街の小高い丘の上に建つ、名門の全寮制お嬢様学校。高等部一年・緑クラスには、十六人の少女が在籍している。
彼女たちはそれぞれのグループに属し、時には仲良く、時には見下し、時には憧れ、時には憎みながら、閉ざされた学園生活を送っていた。
そんな中、緑風学園の空気を決定的に変える事件が起こる。
学園を代表する美貌と家柄を持つ有栖川藍が、中庭の池の前で頭から血を流して倒れているのが発見される。彼女の姿は、かつて中等部で起きたある出来事――立花春華という少女にまつわる記憶を、内部生たちに思い出させる。
事故なのか。
自殺なのか。
それとも、殺人なのか。
誰かが嘘をついている。
誰かが誰かを庇っている。
誰かが過去を隠している。
少女の中には、さらに別の顔が隠れている。
可愛い子、優しい子、正しい子、強い子、上品な子、面白い子、可哀想な子。
その奥に、嫉妬や憎しみや孤独や欲望が折り重なっている。
タイトルの「まとりょーしか」が示すように、この物語は少女たちの外側を一枚ずつ剥がしていく。
そして最後に残るのは、誰にも見せたくなかった本当の顔である。