あらすじ
「世界一のファン」になるその日、事件は起きた。
大学生・黒鉄雫は、敬愛するミステリ作家の為書き入りサイン本を手に入れる。
これで宿敵にも勝ち、夢は完全に叶った――はずだった。
ところがそのサインは、気づいたときには“消えて”いた。
誰が? いつ? どうやって?
文学研究部の仲間たちに囲まれ、雫は信じたくない現実と向き合うことになる。
舞台は本と人しかいない、静かな部室。
使われたのは特別な道具でも、荒唐無稽なトリックでもない。
サインは本当に消えたのか。
それとも――迷子になっていただけなのか。
本好きのための、本格ミステリ短編。