あらすじ
星守の民に「星霊の愛し子」として崇められ、何不自由なく甘やかされて育った少女、ルミア・セイラ。
彼女は自分が特別で、尊ばれるべき存在だと信じていた。
だが、その正体は聖山へ捧げられる生贄巫女――星還しの候補者だった。
未知の病、枯れていく薬草地、侵略帝国の影。
追い詰められた星守の民は、最後の祈りとしてルミアを聖山へ送る。
しかし儀式の夜、空から落ちた白い光がすべてを変える。
星から来た惑星統治改造型ナノマシンは、ルミアを主として認識した。
「妾は、星霊様の愛し子なのじゃ」
ルミアは超科学の意味を知らない。
ただ、自分を泣かせる者を嫌い、民を苦しめる病を嫌い、侵略者を嫌い、清らかな場所と美しい神殿を望む。
だが、その幼いわがままは、ナノマシンによって神託として実装されていく。
病は癒やされる。
枯れた土地は浄化される。
地下には生成プラントが築かれる。
賢石が生まれ、神殿が建ち、部族は統一され、やがて侵略帝国そのものが裁きの対象となる。
生贄にされるはずだった少女は、星の力を得て、天獅子の国を築く。
これは、幼い愛し子様の願いが、世界の支配構造を神話ごと反転させていく物語。