あらすじ
プロローグ
2026年、世界は力による現状変更の実験場となった。
それは南米の最貧国の一つ、ベネズエラから始まり、コロンビア、メキシコ、カナダへと伝搬した。
ベネズエラのコ〇イン経由拠点の壊滅。
コロンビアのコ〇イン製造拠点2カ所の壊滅。
メキシコの麻薬カルテル2社の壊滅。
カナダのフェン〇ミル製造拠点2カ所の壊滅。
当該各国政府はいずれも米国CIAの工作活動の結果として受け止め、表向きは米国政府を非難するものの、その腹の内は、自国で処理できない頭痛の種が無くなったことで安堵するとともに、自国内で暴力的作戦をモノの見事に行われた自国の間抜けさに忸怩たる思いであった。
一方、多くの自国民が押し寄せる大量の麻薬に汚染されていた米国は、どこぞの救世主の登場にも関わらず、お家芸ともいえる工作活動を見事に決められたことに戦々恐々とし、米国犯人説に濡れ衣だと叫ぶ一方、世界トップクラスの諜報能力を総動員して犯人の特定を密かに進めたが、実行犯とその目的は不明であった。
そして異変は続く。
日本国の名古屋、フェン〇ミル密輸出入中継拠点の壊滅。
中華人民共和国の武漢市、鄭州市、上海市の複数の中小違法フェン〇ミル原料製造プラントの壊滅。
日本国政府は壊滅先がフェン〇ミル密輸出入中継拠点であった事を明示せず、倉庫の爆破事故として公表した。
相変わらずの事なかれ主義だ。
そして中華人民共和国政府は、米国との争いの種が無くなったことに安堵するとともに、見ず知らずのモノによって頭痛の種が取り除かれたことにプライドを傷つけられ、下手人の排除へと動いた。
世界の異変はそこで留まらず、米国はベネズエラ大統領の拉致を電撃的に行い、一夜にしてその体制を親米寄りに変換させ、世界は米国の軍事力に畏怖した。
止めとばかりに、米国はイスラエルと共にイランへ遠距離爆撃を実施した。
米国は公表していないものの、イランが北朝鮮から密かに核兵器を入手する寸前のタイミングだったとの情報が流付された。
最高指導者を爆殺されたイラン国内は、穏健派の政府筋と強硬派の革命防衛隊による対立が先鋭化した。
そのころ、日本で一人の男がひっそりとこの世から消え去った。
超有能な一人の日本人エージェントが、化石燃料の代わりに魔力溢れるもう一つの世界線上の惑星に転生する物語はここから始まる。