あらすじ
どうして、こんな目に遭わなければならないんだろう。ただ、本を一冊買っただけなのに。
高校二年生の宮原信吾は、学校の帰り道で一冊の文庫本を購入した。それは実在する未解決事件をベースにした小説で、なんとなく興味を惹かれただけだった。
だが、悪夢はそこから始まった。
「ねえ、君も推理小説が好きなの?」
店から出た直後、「ルリコ」と名乗る女から声をかけられ、謎解きなどに興味があるのか、どうしてその本を手に取ろうと思ったのかと問い詰められることになる。
侵食されていく日常。次第に見えてくる過去の未解決事件の全貌。
十三年前、「朽寄村」なる廃村で起こった一家惨殺事件。父、母、姉、叔父の四人が殺害される中、行方不明になったという長男の七塚信吾。彼が生きていれば、ちょうど自分と同じ十七歳になっているという。
自分こそが、その「信吾」だと思われているのではないか。異質な人間たちに追われ、恐怖に駆られる信吾。
そして、その追及の手はやがて、ある致命的な一撃をもたらすことになる。
助かるためには、「あの村」で事件を解明する以外に方法はないのか?