あらすじ

かつて神話の時代、神の怒りに触れ、人々が『一つのことば』を失い、互いを恐れ争うようになった世界。 辺境の村で育った少女・アルセアは、波の音や風の囁き、そして人の心の奥底にある真意を聴き取る『聴き耳の魔女』の才に目覚める。 立派な魔女になるため故郷を旅立ったアルセア。 しかし彼女が直面したのは、言葉の壁によって引き裂かれた人々の分断と、一触即発の冷たい戦争の危機だった。 覇権国家たる帝国貴族たちの冷酷な嫌味も、凍てつく境界線で睨み合う兵士たちの絶望も、アルセアの耳にはすべて「聴こえ」てしまう。 見えない悪意のシャワーに心折れそうになる彼女を救い、世界の壁を越える武器となったのは――。 神の雷を免れた、気高くふさふさな相棒。銀灰色の猫の「マイヤさん」だった。 そして、異国の友人と一緒に仕込んだ、心と体を芯から燃やして温める「秘密の壺漬け」。 『言葉が通じないなら、一緒に美味しいご飯を食べて、同じ火を囲めばいい』 これは、ちっぽけな魔女の卵が、気まぐれな猫を先生に、美味しい手料理と「心の声」を繋いで、冷酷な世界の分断を優しく解きほぐしていく、美味しい外交ファンタジー。

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小説を読もう2026/04/08
  • 現在の作品聴き耳の魔女は雪山で平和を傍受する 〜銀灰の猫と秘密の壺漬け〜