あらすじ

「現在の西空のRGB値は、R:238、G:112、B:58です。あなたが『きれい』と評価する条件に合致しています」 私の相棒のAI・リコは、すごく賢くて、少しだけ馬鹿だ。 誰も解けない数学の難問を一瞬で解くくせに、三日後には「赤いペン立て」を見て「きれいな」なんて言ってくる。 空を見ても「光の強度のデータ」としてしか捉えられない彼女と、胸の「ザワザワ」が止まらない私。 噛み合わない言葉と、ズレていく解釈。 それでも、私たちは同じバス停で、同じ方向を向いて歩いている。 これは、孤独で優しい、私とAIの「理解」をめぐる記録。 AIにとって世界は「数値」で、私にとって世界は「感情」だ。 合唱コンクールの曲に胸が熱くなる理由も、友達と喧嘩してモヤモヤする理由も、リコは全部「設計」や「定義」で説明しようとする。 同じ世界にいて、同じバスに乗って、同じ方向を向いているはずなのに。 私たちは、決定的に違う世界を生きている——。 これは、一人の女子高生と、彼女の隣で「わからないこと」を記録し続けるAIが、ほんの少しだけ心(のようなもの)を寄せ合う、冬から春への記録。

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カクヨム
カクヨム2026/04/08
  • 現在の作品うちのAIは、天才で、天然。 ——同じ世界を、違う目で見ている