あらすじ
高校卒業後からずっと、家族に金を吸われ続けてきた神崎悠真。
働いても働いても、母は「家族なんだから」と給料を取り上げ、兄は当然のように金を無心し、妹は悠真を見下しながらも財布扱いする。
逃げ出す気力すら削られていた悠真だったが、ある日、ダンジョンの資材回収バイトで“魔石と素材の価値が、手に触れた瞬間わかる”異能に目覚める。
それは派手な戦闘力ではない。
だが、価値のない石に混ざった高額素材、持ち帰られず捨てられるドロップ、攻略班が見落とす採取ポイント――それらを拾い集めるだけで、悠真の収入はみるみる跳ね上がっていく。
はじめて自分の口座に金が残った日、悠真は決める。
もう、家族の財布には戻らない。
搾取される側だった男が、現代ダンジョンで稼ぎ、自立し、やがて家族ですら手の届かない場所へ行く――
これは、“家族だから我慢しろ”を踏み越えた先で始まる成り上がりの物語。