あらすじ
⚠︎電撃小説大賞用のあらすじのため、ネタバレ注意⚠
──それは、秋頃の話だった。
この世界は、噂によって構成されている。
しかし、噂によって構成されるのなら噂による事件も頻繁に起こっている。
噂による事件を防ぐために、政府が設立した《大都内噂調査局》に、綿墨(ワタスミ)は雑用係として所属していたが、第六支部の支部長である間衣(マゴロモ)に一人の少女を紹介される。
その少女の名はシンシア。綿墨は、間衣にシンシアと共に捜査官としてとある噂の調査をして欲しいと頼まれた。
それは、《白悪夢の噂》。十から二十代の若者が見る奇妙な悪夢に、必ず白い髪の女が出てくると言う噂だった。
綿墨は、どうして自分なのかと違和感を持ちながらも、その噂についてシンシアと共に調査をしていく事となった。
最初はシンシアの事を不気味に思っていた綿墨だが、シンシアと共に捜査をして彼女の"秘密"を知り彼女と打ち解けた時、綿墨の頭の中で何か違和感が芽生え始める。
時には彼女と隣町に出かけて、時には彼女と共にご飯を食べ、時には彼女と遊びに出かける。
彼女に振り回されながらようやく、綿墨は気づいた。
「違和感があったのはシンシアでは無い。自分自身だった」
綿墨は、決して普通に生きてはいなかった。
綿墨には、いつも何も無かった。
綿墨には、世界を救えない。むしろ壊し続けていたから。
自分は一体どうすればいいのかと違和感に苛まれ一人歩いていた時、白い髪の女に会い、選択を迫られる。
「記憶を消してもう一度あの少女との出会いをやり直すか、それともこのままでいるか。選ぶといい」
悲しみに打ちのめされながらも、綿墨は選択をする。
選択をした瞬間、綿墨は"過去の綿墨"を見ることとなり、衝撃の真実を目にする。
自分の選択は間違っていたのか?
綿墨は打ちひしがれるが、その時声がした。
「大丈夫。貴方はもう、強くなれているわ」
そして、奇跡が起きたのだった。
これは、不思議で不気味な少女に振り回される青年が送る、ちょっぴり奇妙な幸福の物語。