あらすじ
「死にたくない」と、彼女は初めて笑った
天空都市「エデン」——それが人類最後の居場所だった。地上を支配する悪魔たちは、ただ憎いという衝動だけで空を目指し、園を一つ、また一つと崩落させていく。
第7の園の兵士エルドは、5歳で全てを失い、それ以来何も感じずに生きてきた。死が怖くない。生きたいとも思わない。ただそこに立っているだけの兵士。
防衛戦の最中、圧倒的な力で悪魔を薙ぎ払う少女と出会う。白髪の少女、アスカ。彼女の腕がちぎれたとき、中から覗いたのは血ではなく金属だった。世間が「最強の兵器」と呼ぶもの——その正体は、人の形をした機械兵だった。
「私は平気ですから」と、アスカは笑う。守るために死ぬ。それが自分の存在理由だと、当たり前のように。
空っぽの兵士と、平気なふりをした機械の少女。どちらも自分の命を軽く扱っていた。けれど理由は真逆だった。
仲間との日常を知り、恋を知り、アスカは少しずつ変わっていく。「死にたくない」と思えるようになっていく。エルドもまた、初めて「守りたい」と願うようになる。
だがこの世界は、二人の幸福を許さない。