あらすじ

僕は、子どもの頃から母に、弟と比べられて劣等感を抱えて生きていた。なんとか人から好かれるように、必要とされるように努力して、周囲から見れば、明るく人気者のような印象を持たれるまでになるが、大人になっても周囲の些細な反応や評価を気にしすぎてしまい、息苦しい日々を送っていた。 夜、眠ろうと目を閉じると、様々な異空間の幻想的な光景が瞼の裏に浮かび上がるとともに、過去の様々なトラウマを思い起こしてしまうため、満足な睡眠がとれず、苦しむ。それがある日、久しぶりの父から来た連絡によって、不眠が悪化してしまう。 眠れずにいると、今まで見てきた異空間の幻想的な光景を、描きたい衝動にかられ、時間が経つのも、食事をとるのも忘れて描き続けるようになる。画材を揃えるために通い始めた文具店で、描いた絵を買いたいという人物に出会い、絵を引き渡すと、不思議と心が軽くなっていくのを感じていた。 しかし、次第に見てきた過去のトラウマを映し出す光景のネタが尽き、絵が描けなくなっていく。描けない未来の不安と恐れを感じるようになると、今度は奇妙な不気味な絵をキャンバスに見ては、それをなぞるように描くようになり、だんだんと、現実と、夢との境目がわからなくなっていく。

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カクヨム
カクヨム2026/04/08
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