あらすじ

​甲子園優勝という栄光から一転、石井一久が選んだ次なるマウンドは、溶鉱炉の熱気が渦巻く**「国立鉄工(国鉄)スワローズ」**だった。 ​高校時代の剛速球を封印し、一久が手にしたのは、打者の手元で「鉄の塊」と化す140km/hのムービングファストボールと、物理法則を嘲笑う不規則なナックル。 「仕事」として野球をこなす大人たちの洗礼、そして広島重工が誇る最強打線「タナキクマル」の猛攻……。かつての仲間である村上宗隆や鈴木誠がプロの世界で怪物へと変貌を遂げる中、一久は相変わらず「売店のアイス」と「電話越しの木佐綾子の声」を燃料に、淡々とマウンドに立ち続ける。 ​しかし、大学進学後に夢を追う綾子との「距離」が、一久の心にわずかな波紋を広げていく。 「君に、僕のボールをインタビューさせたい」 その不純で切実な動機が、一久をドラフト会議という運命の渦へと引きずり込んでいく。 ​社会人の泥臭い意地と、プロ入りを懸けたスカウトたちの視線。 140キロの魔法使いが放つ一球は、果たして「仕事」か、それとも「愛」か。 激動の社会人編、そして運命のプロ入りへ――。ツバメの逆襲が、今ここから始まる。

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カクヨム2026/04/07
  • 現在の作品石井一久物語(第2巻)