あらすじ
「普通」のスクールカーストに擬態して平和に生きる男子高校生・室井忍。
彼には、絶対に誰にもバレてはいけない黒歴史級の秘密があった。
それは、手書きで中二病全開の『オリジナルカードゲーム』を自作しているということ。
しかしある日の放課後、忍は教室の自分の机の上に、あろうことか自作カードを置き忘れてしまう。
慌てて取りに戻る忍だったが、彼はそこで自身のカードを使い、なんと“一人回し”を行っている女子の姿を目撃する。
彼女の名は海風叶。
普段は全く接点のないクラスメイトで、女子水泳部の特待生だった。
「な、何も見てないから!」
顔を真っ赤にして逃げ出した彼女だったが、完璧超人に見える海風は、実は部活のプレッシャーに押し潰されそうで……かつて兄が作ってくれたカードゲームに熱中したあの日のように、我を忘れて全力でバカになれる逃げ場を密かに求めていたのだ。
「やりたい遊びなら、飽きるまでやってもいいんじゃないかな。……こっそり、だけど」
その一言から、忍と海風の秘密の共犯関係がスタートする。
スポーツ特待生としての顔の裏で、忍相手に容赦ない害悪コンボを決めて嬉し泣きする海風と、それに付き合って夜な夜なトンチキカードを量産する忍。
拙くて、痛くて、最高に恥ずかしい。
でも、俺の作った黒歴史カードゲームが、潰れそうなキミの唯一の盤面(逃げ場)になるのなら――。
誰にも言えない秘密の遊びから始まる、不器用でちょっと笑える青春カードゲーム・ラブコメディ!