あらすじ
「――ねえ、最後に何か言い残すことは?」
柊 夜月(ひいらぎ よづき)、十七歳。 家庭崩壊、いじめ、裏切り――壊れた日常の中で、彼女が唯一頼れたのは、手のひらに収まる小さな錠剤だけだった。
ある冬の夜。限界を超えた夜月は、致死量の薬を飲み干す。 薄れゆく意識の中で覚悟した「終わり」――
だが、目覚めた場所は、天国でも地獄でもなかった。
白い壁に囲まれた、見知らぬ調剤薬局。 そこにいたのは、白衣を纏った青年――死の薬剤師を名乗る、零(れい)。
「君は今、生と死の狭間にいる。完全に死ぬまで、あと七日」 「この七日間で、君の心の中にある**七つの"毒"**を処方し直す。全て終われば、君は選べる――生きるか、死ぬか」
渡された処方箋に書かれていたのは、薬の名前ではなく、夜月が壊れた理由の一覧。
『第一剤:家族』『第二剤:友情』『第三剤:信頼』『第四剤:恋』『第五剤:自己』『第六剤:希望』『第七剤:――――』
一日一剤。過去を追体験し、感情を"処方し直す"旅が始まる。
だが零は言う。「忠告しておく。途中で心が耐えきれなくなったら、君は二度と目覚めない」
壊れた少女が、自分を壊した記憶と向き合う七日間。 その果てに、彼女が選ぶ答えとは――。