あらすじ
ある日、日本の中央政府は突如として機能を停止する。
原因不明のまま国家中枢は沈黙し、わずか48時間で日本は完全に崩壊。各都道府県は独立を宣言し、列島は47の勢力に分裂した。
通信と経済は辛うじて繋がりながらも、秩序の根幹を失った世界。やがて各地で軍備拡張と勢力争いが始まり、日本は再び「戦国時代」へと突入していく。
その中で大阪は、地理・経済ともに重要な中核勢力として注目されていた。
大阪臨時政権の補佐官を務める青年・榊悠真は、この状況を単なる戦争ではなく「構造」として捉えていた。
圧倒的な力を持つ東京に正面から挑めば敗北は必至——そう見抜いた彼は、常識を覆す戦略を提示する。
それは「戦わないことで勝つ」という選択。
すなわち、各勢力の対立を操作し、戦争そのものを設計するというものだった。
疑念と嘲笑が渦巻く中、その発想に可能性を見出した指導者・黒瀬凛は、悠真の策を採用する。
こうして大阪は、武力ではなく“情報と交渉”を武器に動き出す。
だがその一手は、やがて日本全土を巻き込む大規模な争乱の引き金となっていく——。
国家なき時代。
正義なき戦場。
これは、47に分断された日本で繰り広げられる、知略と野望の群像劇である。