あらすじ
あの夏の日は今でも忘れられない……。私が小学生のときだ。そう、君たちより幼かった頃の話だ。
奴らは、前触れもなく現れた。
音もなく、風もなく……ただ空が不自然に暗くなったのだ。通りを歩いていた人たちは誰もが足を止め、空を見上げた。まるで伝染するように、次々と。全員が同じ方向を見上げ、そして言葉を失った。
それは頭上を滑るように移動していた。
巨大で圧倒的で、現実離れした存在感を放ちながら、ゆっくりと……。
巨大な宇宙船だ。ああ……夢でも見ているのかと思ったよ。もしかすると、その場にいた全員がそう思っていたのかもしれない。誰もが動けず、声も出せず、ただただそれを見上げていた。
やがてそれは、町の中心でぴたりと動きを止めた。