あらすじ
完璧な優等生、雪代結乃。彼女の正体は、あふれる恋心を難解な「法律用語」で必死に隠す、不器用なポンコツ乙女だった。
彼女の秘密を知ってしまった省エネ男子の久我理久は、秘密保持の対価として「1日1つ、俺の要求を聞くこと」という契約を結ぶ。
「一緒に帰ろう」「手、繋ごう」
理久からの甘い要求に、結乃は「相互扶助です」「迷子防止の安全装置ですっ」と冷たい条文を盾にして、真っ赤な本音をごまかし続ける。
言い訳だらけの契約関係は、北海道の遅い春の訪れとともに、少しずつ熱を帯びていく。
しかし、卒業後に結乃が『関東へ引っ越す』という現実が、二人の関係に「契約満了」というタイムリミットを静かに突きつけていて——。
冷たい理屈の鎧がすべて雪に溶け落ちた時、契約書には載っていない『好き』という感情を、二人はどう伝えるのか。
不器用な二人の、春の雪解けと期限付きの恋の物語。