あらすじ
18歳の伊沢尚樹には、高校2年生、傷心中とちょっと訳ありなプロフィールがある。
そんな彼にできた新たな彼女は、17歳の高校2年生、原田真希。
スマホもLINEもなかった時代。
繋がる手段は、テレホンカードと職場のバイト先だけ。
連絡を取るだけでも一苦労な不器用な二人は、夜の帰り道やバイトの休憩室で、少しずつ、でも確実に距離を縮めていく。
「宇宙で化け物と戦う強い女の人の映画、貸してよ」
「それじゃあ冬のカイロ代わり、今から予行演習しとかないか?」
チャック・ノリスに盛り上がり、初めての「恋人繋ぎ」の熱に頭を狂わされそうになる日々。
どこかクールでミステリアスな彼女の素顔と、大人ぶろうと必死な18歳の不格好な純愛。
ただ甘いだけじゃない。
時には見栄を張り、焦燥感に駆られ、肌の熱に浮される――。
あの時代を実際に生きた作者が、生々しいまでの熱量と、少しのほろ苦さを込めて描く、平成初期の青春恋愛譜。
熱狂の夏は終わったけれど、二人の「秘密の日常」は、まだ始まったばかりだ。