あらすじ
深夜の【lapin】でコーヒーを淹れる速水雪兎(40)と、カウンターに座る滝和泉琉棪(28)。
表の顔はカフェのマスターとマンション大家。だが裏では、速水はEchoの製作者であり精密狙撃手。琉棪は身体能力と戦闘能力が極限まで研ぎ澄まされた存在だ。琉棪の右耳に装着された速水自作のイヤーカフ型デバイス「ResoBreath」。
体内に流された特殊微粒子が神経伝達物質を感知し、二人の呼吸を同期させる。
Echo――蒼い瞳が覚醒する超感覚増幅器は、速水の落ち着いた息遣いと重なることで初めて真の力を発揮する。「息を吐け、琉棪。微粒子が俺の鼓動を感じてる」ある雨の夜、狂鎖Echoラボと名乗る狂気の組織が動き出す。
彼らの狙いは琉棪のEchoを強制抽出・量産し、完全制御型蒼鎖兵士を作ること。
リーダーの川崎零司は、かつて速水と共にEchoを開発した旧知の研究者だった。ResoBreathがジャミングされ、呼吸すら聞こえなくなった瞬間。
二人は視線だけで共鳴し、廃墟の屋上で超高速アクロバットアクションを繰り広げる。
言葉も息も通じない極限の状況で、信頼だけがEchoを安定させる。静かなバリスタと蒼い暴走の塊。
年齢差のある二人が織りなす、呼吸レベルのバディアクション。
雨の街を疾走する、蒼鎖の共鳴が今、始まる――。