あらすじ
深夜の新宿駅ホーム。極限の疲労に沈む瀬戸口彰の目の前で、あるはずのホームドアが陽炎のように揺らぎ、底なしの隙間をさらけ出した。
転落した彼が目を覚ましたのは、無機質なタイルと血管のようなパイプが這い回る、窒息しそうな地下回廊。そこは、生と死の狭間で永遠の延命を強要される場所――「永劫回帰の無菌室」だった。彰の前に現れたのは、巨大な人工呼吸器を思わせる異形の怪物。
「俺はここの、いわば監視者みたいな存在さ。ゲームの名前は……【呼吸鬼】っていうのはどうかな?」
掌に食い込んだ、現実世界から持ち込んだ唯一の「欠片」を握りしめ、彰は生死を賭けた不条理なゲームに挑む。