あらすじ
商社勤め30年、万年課長の田中(51歳)。嫁の誕生日に「風俗の領収書」がバレるというサラリーマン人生最大のミスを犯し、般若と化した妻にキッチンナイフで刺され、その生涯を閉じ……たはずだった。
目覚めると、そこは見知らぬスラム街。なぜか肉体だけは全盛期の22歳に若返り、神から与えられたスキルは**【指先から水が出るだけ】**という、あまりにも地味なもの。
「ふざけんな! せめて火とか出せよ!」とボヤく田中だったが、そこは清浄な水が金よりも価値を持つ異世界。51年間の社畜生活で培った「泥臭い営業力」と「接待技術」、そして指先の水を「超高圧カッター」や「極上の酒」、「42度の適温湯」へと変える変態的な魔力制御を武器に、過酷な運命に立ち向かう。
軍のブラックな雇用、帝国の捕虜生活、断崖絶壁での孤独なDIY……。
「コンプライアンス? 異世界には俺の指先一つで十分や!」
見た目はイケメン、中身は枯れたおっさん。
これは、不純な動機で死んだ男が、指先の水だけでどこまで生き残り、美女たちの心を潤せるのかを描く、波乱万丈の異世界生存記である。