あらすじ
「君では私に釣り合わない。聖女カミーユこそが、勇者の隣に立つべき女性だ」
王国最強と謳われる勇者ユーグに、そう言い捨てられた伯爵令嬢ブランシュ。三年間支え続けた婚約者からの突然の破棄に、さすがの彼女も呆然とした――のは、三秒だけだった。
(……釣り合わないのは、こっちのセリフなんですけど?)
実はブランシュ、王宮書庫で独学した結果、失われたはずの古代召喚魔法を習得してしまった変わり者の天才令嬢。婚約者の世話に費やしていた時間がまるっと空いた今、彼女はある決断を下す。
「私に釣り合う相手、自分で呼べばよくないですか?」
軽い気持ちで発動した召喚魔法。現れたのは――異世界から来た、やたら懐いてくる年下の青年・アッシュだった。
「ブラン様! ブラン様! 俺を召喚してくれてありがとうございます! 一生ついていきます!」
尻尾があったら千切れるほど振っていそうなこの男、なぜかユーグを凌駕するとんでもない戦闘力の持ち主で――彼が活躍するたび、元婚約者の「英雄伝説」のボロが次々と剥がれていく。