あらすじ

体が弱いことを、ずっと自分のせいだと思っていた。 男爵家の薬草令嬢コレットは、公爵家の許嫁に婚約破棄を告げられた日、泣くでも怒るでもなく「薬草園の管理はどなたが」と訊いた。予防薬の在庫を引き継ぎ、父の薬草図鑑を抱えて旅に出る。自分の体を治す薬草を探すために。 旅の途中で出会ったのは、無口な剣士と、やけに人懐こい犬。剣士は名前だけ告げて姓を言わず、犬は初対面のはずなのにコレットの薬草袋に顔を突っ込む。 行く先々で薬を作り、人を治し、少しずつ噂が広がる。「ダレス公爵家の予防薬より効く薬草のお嬢さん」と。 けれど旅の果てに見つけたのは、自分の体が治せないという事実だった。 病弱は病気ではなかった。それでも歩き続ける理由を、剣士の不器用な一言が教えてくれる。 やがて元許嫁の領地で疫病が広がり始める。あの屋敷に漂う甘い香りの正体に、コレットはまだ気づいていない。

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小説を読もう2026/04/06
  • 現在の作品『君の代わりなんていくらでもいる』と言われたので、代わりを探す旅に出ます