あらすじ
警視庁の地下4階。そこには、かつて婚約者を殺害し、その遺体をバラバラにした罪で死刑判決を受けた「ネクロの花嫁」こと、元解剖医の九条凪が幽閉されている。
新人刑事の瀬戸蓮は、ある不可解な変死事件の捜査のため、初めてその禁断の地を踏む。そこで出会ったのは、死体を「美しい花婿」として愛で、恍惚とした表情でメスを振るう、美しくも奇怪な怪物だった。
全ての遺体の首筋に残された、奇妙なキスマーク。それは、人間の「欲求」に飢えた真犯人――警察内部に潜む“死神”による、死後の結婚の契りだった。瀬戸は九条の圧倒的な解剖学的知識と狂気に翻弄されながら、死体の深層に隠された「声」を聴き始める。
かつて彼女が愛する人を切り刻んだ、本当の理由とは。
二人の「共犯関係」が始まった時、地上の正義は音を立てて崩れ去る。